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蒔絵職人。細かい螺鈿のアートワークと色彩感覚の達人。

伯兆 (池田 博子)。茨城県生まれ。1993年、女子美術短期大学造形科生活デザイン教室卒業。1993年 父である蒔絵師「一径」に師事。独特な色使いと、バランス感覚が独特な蒔絵が特徴。

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1972年 茨城県古河市で生まれる

1993年 女子美術短期大学造形科生活デザイン教室卒業

1993年 父である蒔絵師「一径」に師事

現在、愛知県豊川市在住

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細やかかつ、丁寧・根気のいる作業
ここで螺鈿の作業工程について、少しご紹介したい。
銘木で作られた眼鏡に、螺鈿を入れて頂いた工程は以下の通り。
伯兆さん作業の度に、写真と共に送ってくれた文章です。

★raden1
これはアワビ貝を割り砕いて形をキレイに整えたものです。
★raden2
この薄い器に割り貝を広げて、使う貝を探します。
★raden3
貝を拾いあげて貼り付ける棒。「置き棒」と言っています(竹)
「貝は貼り付ける」と言うより「貝を置く」と言います。
★raden4
漆を塗った木地を持ち、貝を入れた器も一緒に持ちます。
★raden5
置き棒の先をチョロッと舐めて光る貝を一つ拾いあげます。
★raden6
漆面に貝を一つ一つ置いていきます。
★raden10
貝を置いたら漆を乾かす為に室(むろ)に入れます。
漆器など大きな物を乾かすには大きな室が必要ですが、私は小さな物ばかりなので木箱で十分。
★raden11
濡らしたタオル(フェイスタオルを半分にしたもの)を木箱にかぶせ適度な湿気を与えていきます。
★raden12
漆が乾いたら「塗り込み」作業。
下に塗ったのと同じ漆で貝を塗りつぶしていきます。
ただ塗るのではなく、貝と貝の間にきちんと漆が入るように塗っていく事が大切。
★raden13
漆は薄く塗っていきます。厚いと漆が縮んでしまいますし炭で研ぐときに厄介なので。
塗り込んだらタオルをかぶせた箱の中で漆を数日間かけて良く乾かします。
★raden14
一回目の塗り込みが乾いた状態。
★raden15
更にもう一度漆を塗りこみます。
塗ったらまた数日間乾かす。
★raden16
駿河炭で研いでいきます。
こまめに研ぎ具合を確認しながらの作業。
★raden17
一回目の研ぎ「荒研ぎ」が終わった状態です。
かなり滑らかになりました。
でもこれで完成ではなくて・・・・・。
★raden18
良くみると凸凹が。
この凹凸を一回の研ぎで無くす事はしません。
とても小さい箇所なのでピンポイントで炭を当てる事が難しいからです。
凸凹を消そうとして研いでいると側の貝が無くなってしまう事も(汗
もう一度、塗り込み。再度漆を乾かします。
★raden19
二度目の研ぎが終わった状態です。
★raden20
炭で研いだ際、木地部分が炭・水・布でこすれて艶が無くなってしまいました。
その為に漆を摺り込んでおきます。再度、漆を乾かします。
★raden21
螺鈿部分に艶を出す作業。
角粉(鹿の角の粉)と油を使います。
★raden22
角粉と油を混ぜて綿で螺鈿部分をこすります。
★raden23
艶がでたら完成です。
余分な粉や油をなめし皮でふき取る。